本日のコラムも前回に引き続き、タイトルは一丁前だけど、実際の内容はコンパでモテるには？を必死で考えていた大学生時代の話の後編です。

さて。
安易すぎるSWOT分析に基づいて決めたのは、人見知りをしないという強みを生かしてまずは、臆せず会話をしよう！ということ。

そして、居合わせたみんなが話し上手とは限らないから、とりあえず「話しやすい人ポジション」になることを目標地点にしました。
出だしでちゃんとコミュニケーションをとると、その後も割と会話が弾んだり、皆で打ち解けやすくなったので、これは大事な発見をしたなと21歳の私は嬉々としていました（笑）

そうは決めたものの、やはりわかりやすく自分の弱みが全開になる事もありました。
 

 
とある春、世の中ではエビちゃんブームが巻き起こり、女子たちはみんなゆるふわ髪に白スカート、そして、マカロンカラーのトップスにGジャンを羽織っていました。
ふむふむ。と、その波に乗ったのが大間違い。

南国帰りで真っ黒に日焼けしていた私。
そもそも、通常時でもマカロンカラーなんぞ似合わない事をすっかり忘れて、「流行にのる＝モテる、イケてる」と大いに勘違い。

その勘違いに気づいたのは、悲しいかな、コンパでエビちゃんスタイルをばっちり着こなしている友達の隣に座った時でした。

そうなると、一気に自信喪失し、人と話しをするのも後ろ向きになり、どんどん会話に入れなくなるループにはまっていったのでした。
 

 
そして、さらに、衝撃的な出来事は、その日に一番注目を浴びていたのは、ショートボブのヘアスタイルにデニムのパンツ、Vネックの普通の黒いカットソーを着た元気ハツラツな可愛い先輩でした。
よく笑って明るく親しみやすい性格で、小柄でパンツスタイルがとっても良く似合っていて、常に自然体。
元気いっぱいなのに、少しごつ目のシルバーのリングから伸びる細くて繊細な指先がとても女性的で、同性の私からしても、まさにギャップ萌えでした。

その先輩のかっこよさを目の当たりにした私と友人は、帰りの電車では、終始、先輩の話題でもちきり。
 

 
自分に自信をつけるためには、流行りに乗るのではなく、自分らしさ（強み）を磨くこと。
そして、モテる人は人と比べるのではなく、自分といかに向き合えているかなんだなと、ようやくまともな答えに辿りついたのでした。

これは、対異性だけではなくて「人」としての魅力の核だと思っていて、いまでも素敵な女性だなと思う方々はこの共通項をもっています。
 

 
自分が自分自身に納得できている時は、変な意識をせずにコミュニケーションをとれるけど、自分に納得していない時は、妙にひとの目を気にして、心が縮こまる時がいまだにあります。

きっと、こういう性格（弱み）なんだと受け入れて、なるべく自分の心が伸びやかにいれるように日々対策が必要なんだろうな。

価値観は人それぞれだから、色々な「モテ」があると思いますが、私が考える魅力的な人はこんな感じです。

これは、恋愛に限った事ではなくて、仕事においても似てる部分があると思っています。
流行っているデザインや内容に便乗しても、必ず廃れていくし、きっと価格競争に巻き込まれたり、望まない状況に身を置くリスクが高くなる。

けれど、自分らしさをしっかり把握して、そこを磨いて積み上げていくとその人だけのスタイルとなって唯一無二の存在になる。

私は、まだまだ、そうなれるように進んでいる道半ばですが、尊敬する仕事ができる方々は皆んなそうなっている。

迷ったときは、ここに立ち返り、先輩たちの背中を追いかけ続けたいと思います。

 
 
 
photo by @kaoru
 
 
 
 
 
 
 

フラワーデザイナー 太田 美際 / migiwa OTA   IT企業で勤めた後、花修行のためパリへ渡る。現在は、フリーランスにてギフトフラワー・装花・ワークッショプの開催などを行う。   HP:http://migiwao.com IG:jardin_de_muguet