私には弟が２人います。
小さい頃はよく喧嘩もしましたが、
両親によく言われた
『親がいなくなったら兄弟で力を合わせて生きていかないといけないよ』
って言葉がすごく心の中にあってなのか、いつの日からかとても仲良しです。

年の離れた一番下の弟は、良くも悪くも（いや、悪い方が多いかしら）
私に良く似ていて、計画性が全くなく、パッションのみで生きる男です。
親からしたらとてもとても危なっかしくて見ていられないのだけど、
私には不思議と彼の気持ちがわかってしまいます。

そんな彼がある日100%の真剣な顔で
『ブランド立ち上げたい』と言いました。
何の土台もない上に、ただやりたいと言う気持ちだけにしては
笑ってしまうくらいの真剣な顔で。

そんな顔を見て、私も高校生の頃に
『相田みつを』みたいになる！ってノートいっぱいに詩を書いたことを思い出しました。
側からみたらとってもおかしくて笑ってしまう。
そう、私もたくさん笑われては自分でネタにしてきました。
彼もその日から紙の切れ端を見つけてはデザイン画（とてもそんな専門用語では呼べないほどの）を
描き、ロゴを考え、経営の本を読みながら寝ていて。

あぁ、いいな。
きっと頭の中にはキラキラした未来が沢山浮かんでいるんだろうなって思いました。

私は今、色んなことを経験させてもらって、絵を描くというお仕事をさせてもらっています。
もちろん、平坦な道ではなかったと思います。トータルで見たら、まだまだ道の途中でもありますし、
未熟すぎて恥ずかしい場面にも沢山遭遇します。
生きることは、仕事も含めて全てが勉強だと思うことの方が多いです。
でも、今までやってきたことは、例えば詩にしても、歩んできた道の先で、輝く日が必ず来るのです。
あの頃の私が、みんなに笑われた詩が、時が経って誰かに
『AYAKAさんの書くストーリーが好きです』って言われる日も来るんですから。

だから私は弟と約束をしました。
おねえは応援するよ。でも、ラッキーなんてほとんどないから。
今５から何かを始めたって、1をやらなくてはいけない日も来るし、
10の手前できっと忘れてた3に苦しめられる日も来るかもしれない。
だけど、一生懸命向き合う。楽しむ。そして勉強する。
そうしたら、きっと道が見えてくるはずだよって。
とにかく、スポンジのように人の話をすべて鵜呑みにする弟なので、
ウンウンと真剣に聞いてはいましたが、あとは本人次第。
彼が真剣にパッションを持って向き合う限りは、
姉として応援してあげようと決めたのです。

もちろん、そのパッションが見えなくなったら、容赦なく見捨てますけどね（笑）

そんな彼は見よう見まねでブランドを立ち上げ、
彼なりに試行錯誤をしながら手探りで頑張っています。
足りないところしか見えないこともあるけれど、思う存分向きあってほしいと思っています。

ロゴのデザインは私がしました。
“LEOPARD”

まだまだ未熟すぎて笑ってしまう姉弟ですが、
切磋琢磨しながら互いに成長できればいいなと思っています。
（真ん中の弟がいい意味でとても真っ直ぐ道を正してくれるストッパーでありがたい存在です。）

両親の願うような力の合わせ方ではないのかもしれないけど、
３姉弟力を合わせてこれからも一生懸命生きていこうと思っています。

今日はそんな弟のお話しでした。

またお会いしましょう！
愛を込めて。
AYAKA

AYAKA FUKANO(絵描き)   東京生まれ。思春期の多感な時期をドイツで過ごし、アートに初めて触れる。 幼い頃からの感受性の強さをアートにぶつけ、世の中に溢れても困らない愛を伝える。 instagram:ayahundred   HP:http://ayakafukano.com