ビュジェ・セルドン・メトード・アンセストラル 2017 / アラン・ルナルダ・ファシェ【Bugey Cerdon méthode ancestrale 2017 / Alain Renardat-Fache】

気づけば春はそこにいて、いつの間にやら過ぎていく。桜の花と同様に、春は儚き宵の夢。
 
春だからロゼ。それはあまりに安易で好きではないけれど、春だから飲みたくなるロゼだとしたら、それはとても心地よい。
今日は、チェリーブロッサムを思わせるような、甘酸っぱいロゼスパークリングを。
 

スイス国境に近いフランス、サヴォワ地方。この地域で造られているのが、ほんのりと甘やかなロゼスパークリング、“ビュジェ・セルドン”。
 
品種特有の上品な甘みと芳醇な果実香、涼しい気候に由来する爽やかな酸は、春の温度になんだかとてもしっくりきます。
その美しい味わいの原点が、ビュジェ・セルドンの生産者が大切に守る製法、メトード・アンセストラルです。
 
シャンパーニュと同様の瓶内二次発酵で、人為的な糖分添加や酵母添加を行わず、ブドウがもつ本来の甘みを生かすための製法です。
 
自然な甘みを感じるスパークリング、それがビュジェ・セルドンなのです。
 

アラン・ルナルダ・ファシェは、このワインの代表的な生産者。昔からこのビュジェ・セルドンだけを造り続けています。
現在の当主は5代目で、既に6代目となる息子さんも数年前からワイン造りを手伝っています。
伝統は脈々と次の世代に受け継がれているのです。
 

始まりの季節に飲むワインは、自然体な自分でいられる、優しいやつのがいいと思うんですよね。どうでしょう？
 
さぁ、甘酸っぱい春ワインを持って出かけませんか。もうすでに春ですよ。

大石 寿也 渋谷桜丘のレストランCUJORL / ワインブティックBouteilleのディレクター。 毎日レストランのフロアに立ちつつ、ワインを通したコミニケーションや人の繋がりを求め、様々な企画やイベントを提案しています。 – CUJORL – Bouteille

●コーナー名『Wine makes woman woman』
”ワインは女性を美しくする”