香りを纏って出掛けてみたらvol.3 〜MOLTON BROWN ―Rosa 〜
post date:2018.08.11
初めて出逢った時から恋に落ちる香りってある。
そもそも調香師達はきっと物語を描きながら素敵な香りを作っていくものだし、あまりにもあっさり色気のない物語はフレグランスを作る時には存在しない気がする。
人を惹き付けるような香りには色気があり、色気が放つその奥には何かしらの秘密が隠されているような気がして・・・。
そう言えば昔、某人気男性誌の元名物編集長も「何かが足りないと思っていたり、秘密めいたものがある人の方がセクシーなんだ」って言ってたな。
古代からイタリアでは豪華なバンケットルームの天井に薔薇の絵が描かれていたら、その場で話した事は秘密にする『サブローザ』という伝統があったそう。そして、そんな伝統にインスパイアされた香りがモルトンブラウンの【ローザコレクション】。
私をたちまち夢中にさせてくれたのはこのローザのオードトワレ。
少しパウダリーで温かくて甘い香りなのだけど、何処からともなくスパイシーさがほんの少しだけ漂うその香りは、目を瞑って五感を研ぎ澄ませると、まるで薔薇で埋め尽くされた秘密の裏庭に迷い込んだような気持ちにさせてくれる。
実際、このローザコレクションは薔薇の持つ強さと色気を連想させる濃厚で情熱的な秘密の恋のストーリーが描かれている。
深くて秘密めいていて女性であることを思い出させてくれる成熟したローザの香り。個人的には洋服と同じように香りもまた自分自身を魔法にかけることが出来るものだと思っている。
なりたい自分になれる魔法。
恋に落ちたローザの香りの力を借りて、たまには全く違う自分を楽しむ日があっても良いじゃない。
さぁ、今夜はシャンパングラスに付いた真っ赤なリップを拭いながら昼間の暑さがまだ消えぬテラス席で、たまに吹く風がほんの少しローザの香りを確かめさせてくれるのをひとりでこっそり楽しもう。
http://www.moltonbrown.co.jp/news_topic/rosa-behind-blend/
Nstyle主宰。航空会社の客室乗務員から、アルマーニ・ジャパンに入社、アパレルの世界へ。その後、タレントのスタイリストとして活動。現在は“女子力”を提案するスタイルプロデューサーとしてイベントや商品のプロデュース、ファッションブランドコンサルティングをはじめ、ファッション、ビューティー、ライフスタイル情報を雑誌・ラジオ等で発信している。
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