昨晩、息子に『ママ、ぼくは今心の底の扉がイライラするんだけど』って言われた。

面白い表現するなぁと思いながら、どういうこと？？って聞いてみた。

すると、『ママは心が涼しく感じることないの？』って返しが。

そんな彼の言葉を聞いて、幼少期の自分を思い出した。あれはちょうど彼と同じ、小学校三年生くらいの時。当時から勉強が大の苦手だった
私が、驚くほどのめり込んだ授業があった。詩の授業である。

寒いを、氷の洋服を着ているみたいとか、
暑いを、汗がプールになって泳げるくらいとか。
普段とは違う言葉の使い方や表現の仕方が面白くて、中休みも先生追っ掛け回して聞いてもらったんだった。
後にも先にも、これほどのめり込んだのはこの授業、たった一コマだけ。

今息子も同じく詩の授業を受けていて、毎日『詩のタネを探そう』という宿題も出ている。
息子を見ていると、やはり詩が好きなようだ。

手紙を書く人が減り、会わなくても会話ができるようになり、便利になったこの世の中だけど。
だからこそ、言葉の選び方や、表現の仕方がとても重要だと思う。

きっと今の詩の授業は、この先の彼の表現力を伸ばすとても大切な時間になるのだろう。
母も、息子に負けじと、色んな表現で彼とのコミュニケーションを楽しみたいと思ったのでした。

AYAKA FUKANO(絵描き)   東京生まれ。思春期の多感な時期をドイツで過ごし、アートに初めて触れる。 幼い頃からの感受性の強さをアートにぶつけ、世の中に溢れても困らない愛を伝える。 instagram: HP:ayahundred